昨年3月に小児肺炎球菌ワクチンやHibワクチンなどを同時に接種した乳幼児が死亡したという報道が相次ぎました。厚生労働省は両方のワクチンの接種と同時接種を一時見合わせ、その後「死亡とワクチン接種の因果関係は認められない」と発表、同時接種を含めた両方のワクチン接種を再開しました。しかし、一度大きくなってしまった不安は簡単には解消されません。私自身も、無責任な形だけのような厚生労働省の対応に、社会情勢的にも「今は、一つずつ接種する方が安全です」と、同時接種を控えていました。同時接種を封印して1年半、世界中を見渡してみると、同時接種は効果の点でも副反応の点でも単独接種と変わらない事が多くの研究で確認されています。また、国内で同時接種を積極的にされている先生方にも何の問題も起こっていません。同時接種は単独接種と同じように問題なく行うことができるのです。
(平成24年9月18日)
