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令和4年、コロナ禍と距離とワクチンと

令和4年も「コロナ禍」という言葉を繰り返している間に過ぎて行きました。コロナ禍で社会生活の色々な所に影響が出ています。医療業界でも、医療のひっ迫は言わずもがな、検査キットが枯渇したり、抗アレルギー剤が供給不足になったり、現在は、去痰薬と咳止め、解熱鎮痛剤のアセトアミノフェンを中心に薬剤の供給不足になったりと、通常の診療をする事も大変な状況です。

先日、長野県で市営の公園が「子供の声がうるさい」という苦情を受けて無くなるというニュースを見ました。「かみなりオヤジ」と言われながら愛し愛された近所の大人と子供の関係は何処に行ってしまったのでしょうか。地域住民皆で子供を育てる様な環境は、過去のモノなのでしょうか。御近所付き合いが希薄になっているだけでは無く、全ての人間関係が希薄になっていく様で恐ろしくなっています。コロナ感染防御の2mの距離が心の距離にも影響しているのでしょうか。

10月、厚生労働省は「令和5年度4月から、4種混合ワクチンは生後2カ月から接種可能」と開始時期を前倒しすると発表しました。また、現在開発中である国産5種混合ワクチン「4種混合ワクチン+ヒブワクチン」は、令和6~7年度に定期接種が開始されるようになると考えられます。あまりに煩雑な乳児期早期のワクチン接種です。同時に接種する事が出来た方が、また、一本の中に複数個のワクチンが入っている方が、乳児期の親御さんは助かると思います。かと言って、副反応の頻度が高くては困ります。より便利でより安全なワクチンの開発が望まれます。