今年度から、2歳~19歳を中心に「鼻から吸うタイプ」が解禁されるようです。一回の受診・左右の鼻腔への接種で完了だそうです。ワクチン製造業者さんからはアナウンスを頂いていますが、「注射」と聞くだけで拒否反応を示す子供達や、「コロナの検査」で「鼻から」と聞くだけで鼻を隠して暴れる子供達に、適切に使用できるか不安があります。何よりも、8月末の「今年度のインフルエンザワクチン接種を準備する現地点」でも、効果・副反応はもちろん、効果持続期間も、鼻炎などの鼻に持病のある子供達への効果の情報も、様々な疑問に対する満足のいく情報はほとんどありません。今までの「不活化ワクチン」と異なり、「生ワクチン」でもあります。値段も一回分で従来の二回分より高額です。また、「インフルエンザ助成金」についても、一回接種で済むのに二回分の助成があるのか?の行政のアナウンスもありません。
私は普段の診療でも、判断に迷った時には「我が子が対象だったらどうするか?」と考えるようにしています。今回は、私の子供が対象者であっても、今年度は見送ると思います。従来の皮下注射のワクチンを選択します。
そういう訳で、今年度当院では、「鼻から吸うタイプのインフルエンザワクチン」は使用しないことと決めました。希望される方には誠に申し訳ありません。
・・・追加情報・・・
令和6年9月10日現在、新しい製品情報はいただいていません。
昨日、助成について、「一回の接種だから一回分の助成」との文書をいただきました。
・・・令和6年12月18日追記・・・
鼻からのインフルエンザワクチンをした後、一定期間は、通常の「鼻からノドの奥を擦って検査する」迅速検査では、インフルエンザ感染をしていなくても「陽性」の検査結果が出るそうです。偽りの検査結果を出すワクチンでは、何をしているのやら・・・。