正月前後に大流行したインフルエンザA型感染症も収束し始めているこの数週間です。バタバタしていた外来が少し落ち着いてきたかと思っていた2週間前。先週は、インフルエンザA型の2回目やインフルエンザB型感染症を診ました。また、嘔吐下痢の流行開始?、溶連菌感染症の流行、「咳の多い風邪」(ヒトメタニューモウイルス・RSウイルス感染症、マイコプラズマ感染症などなど)も相変わらず収束が見えません。
何よりも、「感染源不明」の乳幼児の新型コロナ感染症が増えている様に思います。嘔吐下痢の様な胃腸症状と発熱で発症するパターンも多いのですが、全体に症状が軽い印象を受けています。一晩だけ38~39℃程度の発熱で比較的早く解熱、他の症状は軽度、発熱翌日解熱する事も多いようです。迅速検査も発熱後12時間程度では「陰性」であっても、24時間経つと「陽性」確認するケースの割合も高くなっています。元気な新型コロナ感染症の割合も高くなっています。
大人が抗体を持っていて、自覚できない程度の感染をしていて子供にうつすのか?大人は、発熱も無い極軽度の症状しか出なくなることが多くなったのか?子供達の身体の中でも何かが起こっているのか?
いずれにしても、コロナ禍以降季節感の無くなった感染症の流行に加えて、症状が軽くなって、一方で軽度の不調が長く続く「感染後反応」も目立つようになり、診断に難渋する事が多くなった様に思います。