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「頂きます」「ご馳走様でした」

我が家では、食前・食後に「頂きます」「ご馳走様でした」を言うことは決まりになっています。多くのご家庭でも学校でも同じかと思います。ある小学校教員の友人から、「うちでは給食費を払っているから、いただきますはおかしい。」という苦情があったと聞きました。正直びっくりしたと同時に、その理論と主張に怖くさえなりました。

私の子供の頃は、「ご飯粒を残したら眼が潰れるよ」「お魚さんがかわいそうだよ」「ニンジンさんが悲しむよ」などと、食物に対して感謝の気持ちを教えられたように思います。私達が生きるためには、他の生物(食物)に犠牲になってもらう必要があります。子供たちには、相手の生物(食物)に対して、自然に感謝の気持ちと言葉が出て欲しいものです。

近頃、「お金を払っているから○○してもらって当然、してもらえるハズ」的思考が増えてきているように思えてなりません。少し寂しく思います。子供たちには、人間関係に、お金と関係ないものの方がはるかに多いことを学んで欲しいと思います。

(平成19年6月21日)