アトピー性皮膚炎では、必要に応じて血液検査や皮膚テスト(皮膚を引っかいたりパッチを貼ったりする検査)を行う事があります。しかし、アトピー性皮膚炎の原因は、「皮膚のバリア機能が弱い」「外から入ってきた異物に過剰に反応してしまう」というような「遺伝的な要因」と、「環境的な要因」に分けられます。環境的な要因には、皮膚に接触するものに対するアレルギー反応が関係しているものと、汗による刺激、強い乾燥、シャンプーや石けんなどの化学的な刺激、引っ掻くなどの物理的な刺激、心理的なストレスなどのアレルギー反応に関係していないものもあります。検査でわかるものは、原因の一部でしかないのです。いろいろと重なり合った原因をハッキリさせる為には総合的な判断が必要で、「検査すればわかる」という単純なものではないのです。
（平成26年12月18日）
