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ヒト・メタニューモウイルス感染症って?

ヒト・メタニューモウイルス(以下hMPVと省略)は、2001年にRSウイルス感染症と同じような症状のある児から発見されたウイルスです。新たにヒトに感染を起こしたものではなく、昔から流行していた風邪の原因ウイルスの一つで、今まで見つかっていなかったウイルスです。2013年からこのウイルスを鼻腔粘膜からの迅速検査ができるようにもなりました(病初期の検査では偽陰性になることがあります)。乳幼児での感染が多く、何度でも罹ります。風邪様症状で終わる人も多く、次第に免疫を獲得し罹っても症状が軽くなります。秋頃のRSウイルス、次いで1月頃からのインフルエンザウイルス、インフルエンザが落ち着きはじめる頃にhMPV感染症が流行することが多いようです。

4~7日の潜伏期間の後、発熱、咳、鼻水などの症状が出ます。大人では上気道感染だけですみますが、乳幼児で症状が強い傾向にあり、気管支炎や肺炎になって呼吸が苦しそうになることがあります。およそ1週間くらいで落ち着きますが、症状が強かったり、呼吸状態が悪化したりすると入院治療も必要になることもあります。発熱や激しい咳が長引く時は、細菌感染症やマイコプラズマ感染症の合併なども考えなくてはなりません。

治療は、抗生剤も効かず、特効薬もないために、各症状を楽にするための対症療法のみです。食欲のない場合は水分補給に十分に心がけて下さい。

~~~ 外から帰ったら、手洗い・うがい 家庭内でも感染対策を ~~~

hMPVは、咳やくしゃみによる飛沫感染、手指を介した接触感染をします。外から帰ってきたら、手洗い・うがいを徹底しましょう。また、家庭内での感染を拡がらせないよう、マスクを着けたりタオルや食器を分けるなどの感染対策をしましょう。