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PFAPA症候群って?~~~扁桃腺を取る?~~~

「母(父)さんは扁桃腺があったから小さい頃によく熱が出てて扁桃腺を取ったんよ。」って聞いた事ありませんか?「扁桃腺」は誰にでもありますが、「扁桃腺関係」で1999年に提唱された新しい自己免疫疾患にPFAPA症候群があります。原因や治療も確立されていませんし、医療者側にもまだ認知が低いので、「風邪」や「扁桃腺炎」と診断される事も多い様です。

PFAPAとは、周期性発熱(PF)・アフタ性口内炎(A)・咽頭炎(P)・頸部リンパ節炎(A)の4つの主症状の略語で、PFAPA症候群という病気は、その4つの主症状があり、「自分で自身の身体を攻撃し始める(炎症を起こす)」自己免疫疾患です。

5歳以下の乳幼児期に発症する事が多く、5日間ほど続く40℃近い発熱を、約1ヶ月に1回程度の頻度で繰り返します。発育・発達には関係がありませんし、発熱していない時はまったく普通の生活ができます。重い合併症も少なく、10歳過ぎ頃に自然に起こらなくなることが多く、家族の半数で反復する発熱・扁桃摘出術をした人がいたという報告もあります。

発熱時に血液検査をすると、炎症反応が異常に高くなる事が多く、重度の細菌感染症を疑われる事もありますが、1週間ほどすると熱も炎症反応も自然に下がるのが特徴です。

主な治療法は3つあり、①胃薬の連日内服②ステロイド薬内服③扁桃摘出術(扁桃腺を取る)です。疾患の存在も知らなかった昔から経験で培われた「扁桃腺を取る」という治療法は、現在でも最も確実な治療法です。