健康Onepoint

ホーム > 健康Onepoint >

子宮頸がんとヒトパピローマウイルス感染症

子宮頚がんは、子宮の入り口付近にできるがんで、原因は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染です。HPVは多くの場合性交渉によって感染すると考えられており、女性の約80%が一度は感染するという、ごくありふれたウイルスです。感染しても大部分は自然に排除されますが、まれにウイルスが残ることがあり、数年~十数年の経過を経て、子宮頚がんを発症することがあります。感染した人を1.000人とすると、このうちがんになる人は1~2人程度です。

接種後のウイルス感染を防ぐためのワクチンですので、すでに感染しているウイルスを排除する効果はありません。ワクチンの効果の持続期間は確立されておらず、また、すべての子宮頚がんを予防できる訳ではありません。初期の子宮頚がんには自覚症状がないので早期発見の為、20歳になったら定期的に「がん検診」を受けることが必要です。
副反応:他の予防接種と比べて、筋肉注射ということもあり局所反応が少し多いようです。接種部位の局所反応として、注射部位の痛み・かゆみ・赤み・しこり・腫れ・筋肉の痛み・関節の痛みなど、全身反応として、発熱・発疹・じんましん・めまい・倦怠感・嘔吐・下痢などがありますが、ほとんどのものが一時的なものです。まれに、失神・ショック症状、血管迷走神経反射(*)や機能性身体症状(*)が起こることがあります。

(*): 4月1日号に「筋肉注射の副反応」と題して書きました。当院HPには、それぞれQ&Aとして載せています。ご参照ください。