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HPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンって何ですか?

本年4月から定期接種が始まった、子宮頸がんの原因HPVの感染を予防するワクチンです。平成23年3月に公費助成が始まっていますが、副反応の問題が出現してあまり定着していません。昨年緊急事態として10歳代に対してコロナワクチンの接種が進み、同じ「筋肉注射」で副反応として発生する事がある「血管迷走神経反射(*)」や「機能性身体症状(*)」の存在がはっきりしてきました。同時期の昨年、HPVワクチン接種の効果が副反応のリスクを上回ると判断、同年11月に積極的勧奨も再開されました。結果、今年4月からの定期接種が開始される事になりました。

HPVワクチンには、「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類があります。HPVには様々な「型」があって、「16型」「18型」が子宮頚がんの原因の約65%を占めています。「サーバリックス」は「16・18型」に対して作られています。「6型」「11型」が関与する子宮頸がん以外の女性器の病気がある為、「16・18型」に加えて「6・11型」にも対応するように作られたワクチンが「ガーダシル」です。現時点では、子宮頸がん予防に対するデータがやや多く、抗体価の持続期間が比較的長いとされる「サーバリックス」、子宮頸がん以外の女性疾患予防効果も視野に入れる「ガーダシル」と言えそうです。副反応には大きな差はありません。

(*): 4月1日号に「筋肉注射の副反応」と題して書きました。当院HPには、それぞれQ&Aとして載せています。ご参照ください。

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追記:当院では初期には、サーバリックスを勧めていましたが、サーバリックスの安定供給が出来なくなったという事で、現在、4つの型に対応する「4価ワクチン」のガーダシルを勧めています。

今年の春から、9種類の型に対応する「9価ワクチン」が使用することが出来るようになります。ただ今現在、「9価ワクチン」に対する情報があまりにも無さ過ぎる上に、接種間隔などが他と異なり誤使用を避ける為、引き続き当院では「4価ワクチン」のガーダシルのみを扱う事としています。