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様々な感染症の「大流行」が心配です。 (再度、マスク装着や手指消毒の徹底が望まれます)

梅雨に入ってもまだ、インフルエンザの感染症が散見されます。去年、一昨年、インフルエンザの大きな流行はありませんでした。子供達の感染症も、新型コロナ感染症が5類に変更される前には、あらゆる感染症で、大きな流行は見られませんでした。それ以降の小児科では、あらゆる感染症が流行しています。

新型コロナ感染症への感染予防を頑張ったここ数年間、子供達のあらゆる感染症に対する「免疫力」が低下している事を専門家が口をそろえて述べています。

現在散見されるインフルエンザの流行は、主に「A香港型」のようですが、前回この型が流行したのは2019年4・5月が最後です。日本人の多くは3年以上、A香港型インフルエンザの流行には接してこなかった事になります。また、2019年春以降に生まれたほとんどの乳幼児はA香港型の抗体を持っていません。実際の接触が無ければ、ワクチンで得た抗体は、ほとんど無くなってしまいます。

コロナ禍でインフルエンザが流行しなかった事と、新型コロナの流行には密接な関係があります。2020年春以降、新型コロナの感染拡大を抑える為、多くの方がマスク装着と手指消毒をして、ソーシャルディスタンスを保ちました。同じ呼吸器に侵入するインフルエンザの予防になりました。

日本よりも先に「アフターコロナ」に舵を切った欧米では、去年、現在の日本の様な状況を経験しています。6月中旬までインフルエンザの流行は続きました。その後、10月頃に例年の2倍程度のインフルエンザの大流行が起きました。日本は今、この道を歩んでいる様に思われます。

通常日本のインフルエンザのワクチン接種は10月に始まりますが、その頃には既に流行が始まっている可能性があるという事です。国のシステム上、ワクチンの前倒しが出来ないのであれば、再度、マスク装着や手指消毒の徹底が望まれます。

最近、インフルエンザワクチン製造に不可欠の卵の価格の高騰には驚いています。政府の尾身会長が、「新型コロナ感染症の第9波は始まった」との発言も、確かに、現場でもそのような印象を受けているのも事実です。

国民全体が再び「新型コロナ・インフルエンザ対策」を行わないと、かつて無い「様々な感染症の混沌としたパンデミック」が起こりかねないと、ものすごく心配しています。