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インフルエンザ迅速検査キット

[「すぐにわかる検査」は、「発症すぐ」にはしないで!]

インフルエンザの迅速検査キットは、ウイルスの量に反応して結果が出るので、仮にインフルエンザにかかっていたとしても、まだ初期症状(発熱の場合が多い)が出始めた段階ではウイルス量が少なくて検査結果は「陰性」に出ることが多いようです(もちろん、発熱2時間でも陽性が出る事もあります)。

「小児での発症後6時間までの検査の感度は、A型で64.3%、B型で71.4%であったが、発症後7~12時間では、A型で90.6%、B型では83.3%」という報告があります。インフルエンザで症状が出てすぐ、特に6時間以内で迅速検査を行っても、結果は陰性、つまり「インフルエンザではない」という結果がでる可能性が高くなります。早く検査すればするほど陰性になる確率が高くなります。「すぐにわかる検査」として有名な迅速検査は、検査開始から結果までは5~15分程度で早いのですが、発熱と同時に判明するという事ではありません。

抗インフルエンザ薬は、発症48時間以内に使用すれば有効ですから、信頼性の高い検査をするために、少なくても6時間ほど経過した時点から翌日までに検査をすればよいと思います。

保育所・幼稚園・学校などで「早めに病院へ」とか「すぐに検査をしてもらって」と言われるのは、「少なくとも48時間以内に検査を」という意味だと理解してください。

(平成24年12月20日)