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かぜの予防と生活環境について

私たちの体は、病原体を侵入させない為の防衛手段を持っています。健康な皮膚は、鎧のように病原体の侵入を拒みます。粘膜は分泌物でおおわれ、病原体を消化する酵素を持ち、胃は強い酸を分泌します。気道には細かい毛が生えており、病原体を体外に排出しようと動きます。また、病原体を食べて処理する細胞も働いています。かぜの予防は、これらの機能を最大限に発揮させてあげることと、これらの機能のサポートをしてあげる事が大切です。

「規則正しい健康的な生活」「徹底した『手洗い』と『うがい』の励行」は、もちろん大切です。気道の粘膜が乾燥し、荒れているとよりウイルスなどの病原体が定着・侵入しやすくなりますので、保湿する意味でも「うがい」は有効です。「一日数回の室内の空気の入れ換えや、空気清浄機の使用」や、「マスクの使用」は、接触する病原体の数を減らして敵の数を減らすだけではなく、保湿や病原体飛散防止などにも意味があります。

快適な部屋の湿度は40~65%位と言われています。冬の室内の平均湿度は暖房をつけて室温を上げると20~30%まで下がってしまいます。低温・低湿度では気道の血管が収縮し、気道粘膜の機能が低下、気道の細かい毛の動きも悪くなるので、防衛能力が低下し、病原体の排出が困難になります。病原体には、快適な環境です。湿度が70%を超えると、カビやダニの繁殖が盛んになりますので、室温は20~24度、湿度は50~60%程度を目標に、加湿器の使用や、洗濯物の部屋干しなど、適度に湿度を上げる工夫が必要です。
(平成20年9月18日)