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反復性腹痛・過敏性腸症候群

生活環境の変わることの多い4月・5月によく耳にする訴えに「繰り返す慢性の腹痛」があります。急性の腹痛と違って特徴的な症状は伴わず、診断に難渋することが多いようです。腹痛は、おなかの中の臓器自体の異常の「あり」「なし」によって大きく分けられますが、「繰り返す慢性の腹痛」のほとんどが後者です。具体的には、「習慣性便秘」「心因性腹痛」「過敏性腸症候群」などがあります。これらの中には心理的要因として児の周囲環境に注意が必要なこともありますが、4・5月の急激な環境変化が原因である場合は、新しい環境に慣れてくれば落ち着いてくるでしょう。

「過敏性腸症候群」とは何でしょう。

月曜日の朝や、不安や精神的ストレスが加わる時に症状が出やすい病気で、腸内に炎症も病変も無く、腸の運動と分泌機能がうまくいかずに腹痛や便通異常を起こす病気です。比較的神経質で几帳面、内向的な性格、精神的に不安定な児によく見られ、環境の変化によって突然発症することもあるようです。この疾患も、近年低年齢化してきているように思います。症状は、便秘が続くタイプ、下痢が続くタイプ、便秘と下痢を繰り返すタイプがあり、いずれも厄介な腹痛を伴います。

[回復へのポイント]
1.ストレスに気付き、発散に心がけること → きっかけと悪循環を断ち切る
2.規則正しい生活と充分な睡眠 → 腸の機能を支配する「自律神経」にリズムをつける
3.きちっと三度の食事、まとめ食いの中止 → 「自律神経」のリズムを整えると同時に、腸に規則正しく一定の仕事をさせる
4.充分な食物繊維と水分 → 腸の動きを良くして便性を整える
5.便意が無くても毎朝トイレに座る → 便通に習慣を付けて腸の動きにリズムを与える

・・・・・・年少児は、親も一緒にする必要がありますね。

(平成17年4月1日)