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ホタル

※6月9日の夜、家族で延喜の片垣池奥の小川にホタルを観に行きました。今年は少し遅れているそうで20~30匹しか出ていませんでしたが、夜の帳に柔らかい灯りがポワ~ッポワ~ッと優しく点滅しながらフワフワと漂う幻想的なホタルのショーに感動しました。そこだけ違う空気と時間が流れているようでした。延喜ホタル保存会の方々に感謝しながら、ホタルの住みにくい現代の環境を憂いました。

※私が小学生の頃まであった、四本足で手回しチャンネルの付いた「ブラウン管テレビ」、駄菓子屋の店先にあった「インベーダーゲーム」、研修医時代に持たされて私を呼び続けた「ポケベル」は、全て「液晶・プラズマ・3Dテレビ」「Wii・DS」「携帯電話・i-Phone」に進化しました。ネットに氾濫する情報に正しい判断が出来なくなって困惑している親御さんと話したり、携帯ゲームに夢中の子供達を見ていると、急速に進む社会・家庭・生活のIT化は今日の育児事情も難しくしているようで、「情報メディア」の在り方と付き合い方を考えてしまいます。

育児で困った時にはPC画面ではなく、同じ悩みを持つ友達や経験豊富な先輩に相談して欲しいですし、携帯ゲームは遊び道具の一つにして、体を使って遊ぶ事の楽しさも学んで欲しいものです。

今後ますます進む情報社会では、メディアに振り回されるのではなく、正誤おり混ざった情報を読み解いて自ら適切な利用が出来る能力と、一方的な情報収集では決して身に付かないコミュニケーション能力を獲得する必要があります。
まずは、子供と一緒にテレビやゲームの内容について会話をすることで、メディアを親子のコミュニケーションの材料にしませんか?。テレビやゲームに使う時間を少しだけ制限して、代わりに子供と一緒に何かをしてみませんか?。私もマダマダだと反省しながら書いています・・・(汗)。

(平成22年6月16日)