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虐待について

※親の虐待で子供が亡くなるというニュースを耳にする事が多くなりました。被害者の子供はもちろん、加害者の親を思っても辛くなります。2人の息子の親父としての私は、躾(しつけ)の小道具として「とーちゃんのゲンコツ」を利用します。時に少々感情的になって怒ってしまって、「躾なのか、虐待になっていないか」後で反省しながら考える事もあります。

平成16年に改正された「児童虐待防止法」では、子供から見て「人権侵害行為」があれば「虐待」と定義しています。つまり、愛情に根ざした躾のつもりであっても、保護者の行為が害を及ぼすものだと子供が感じれば虐待なのです。虐待は子供の側から理解すべきで、子供に対する悪影響の有無を最優先して考えなければならないのです。躾という言葉自体が「親の行為を正当化する言い訳」なのかもしれません。

しかし、言うまでもなく最優先されるべき事は子供の「健全な成長」です。子供を甘やかし言う事を全て「よし」とする事では決してありません。私達、子供達より少しだけ先を見る事が出来る親には、今は子供に嫌がられても、未来の子供自身にも共感してもらえる「道」を選択し、導けるように賢くなる事が求められているのです。

※日本脳炎の予防接種は、平成17年5月から厚生労働省の指導のもと「積極的勧奨の差し控え」が続いていましたが、近々「Ⅰ期の初回接種から順次、Ⅰ期追加接種へと積極的勧奨の再開」が予定されそうです。ただ使用されるワクチンは昨年6月からⅠ期に限って使用され始めたばかりですので、Ⅱ期への使用はしばらく先になりそうです。今後の情報に御注意ください。

※今いくつかの託児所・保育所・幼稚園・小学校の園医・校医と看護学校の講師をさせて頂いていますが、本年度から担当保育所が1ヶ所増え、水曜日の午後だけでは対応しきれなくなってしまいました。御迷惑をおかけしますがお許し下さい。

(平成22年3月19日)