発熱する病気が流行っています。インフルエンザA型も新型コロナも。相変わらずの溶連菌感染症も手足口病も。発熱した数時間後程度では、診察しても目に見える形で「異常所見」が現れてない事もあります。「初期」ですよね。「確定診断」を求められても「わかりません」としか答えられない場合も存在する訳で、当然、検査などしてもなんの意味もありません。
今流行中の「手足口病」を取ってみても、発熱して本人が「ノドが痛い」と言っても、何の所見もない「初期」もあります。また、ノドの痛みが出てから「ノドの水泡様口内炎」の出現に数時間から1~2日程度の時間差があり、さらに、手足の発疹はもっと遅れて出てくることも、時間が経過してもノドの所見(症状)が乏しい場合もあります。一方で、手足口病では発熱しない場合も多いのです。
検査の必要な場合、そのタイミングは小児科医が判断します。心配で仕方がない親御さんでも、ましてや、保育所や幼稚園の先生でもありません(検査してくるように言われて来られた場合でも、検査できない場合もあります)。
急いで検査して、運よく早くわかっても、「治療薬」もなく「対症療法」しかない疾患は、ウイルス感染症の多くが当てはまります。逆に、インフルエンザ検査のように、早すぎると「偽陰性(ウソの陰性)」を出しやすいけれども、抗インフルエンザ薬は、発症48時間以内の使用が効果的です。過ぎると、効果は確実に落ちてしまうので厄介です。
現在、いろいろな病気が流行っています。
検査の必要がある場合、検査が勧められる場合は、小児科医側から提案させていただきます。各種疾患の診断だけでなく、検査のタイミングも小児科医に任せていただきたいものです。